災害時、高齢者が用意しておきたい防災グッズまとめ
災害が起きて避難が必要な時に、「高齢者」が避難するときに忘れないようにしたい防災グッズをリストアップしました。
高齢者には持病がある場合も多いので、とくに健康管理や移動に配慮が必要です。
準備するものは人それぞれ違うのですが、この記事では、「基本的な防災グッズに加え、高齢者が避難時に役立つもの」を中心に紹介していきます!
1. 常備薬・健康管理関連
高齢者の多くは、持病のために日常的に薬を服用している場合が多いです。避難中に薬を忘れてしまったり、供給が途絶えたりすると、健康を損ねるリスクが高まります。
- 常備薬と服薬記録: 自分の服用している薬をリストアップし、避難袋にそのリストと必要な薬を入れておきましょう。予備の薬を数日分持っておくのが理想的です。病院や薬局に行けなくなる可能性を考慮し、主治医に「非常時のための追加の薬がもらえないか」相談するのも一つの方法です。
- 簡易血圧計や血糖値測定器: 高血圧や糖尿病を抱えている高齢者にとって、災害時でも自宅と同じように健康管理ができる環境を整えることが重要です。携帯型の血圧計や血糖値測定器があると、避難所でも自身の健康状態をチェックしやすくなります。
- 体温計: 発熱は病気の兆候ですので、特に避難所などで多くの人と接する場合は定期的に体温を測ることが大切です。避難所は感染症のリスクも高いため、早期発見が健康を守る鍵です。
さらに大切なこととして覚えておきたいのが、お年を召した中には、自分の持病を家族に話していない方も一定数います。「実はがんを隠していた」というのはよくある話。病気ではなくても、「実は入れ歯をしていたのに、一緒に住んでいる家族が誰もそれを知らなかった」という人の話も聞いたことがあります。そのため、家族がなるべくしっかり把握することが大切になります。自分の持病や薬についても、家族内できちんと共有するようにしましょう!
2. 個別の移動サポートアイテム
高齢者にとって避難場所への移動や、避難所内での移動はかなり大変な作業です。移動がスムーズに行えないと、怪我や他人への依存が増えるため、移動をスムーズにするためのグッズを事前に準備しておくことがとても大切です。
- 杖・歩行補助具: 移動が難しい場合、杖や歩行器があると安心です。軽量で折りたためるものが便利で、長時間歩いて避難することも考慮しましょう。また、避難所では床が硬いことが多いので、しっかりとグリップが効く杖を選ぶことが大切です。
- 車椅子やシルバーカー: 足腰に不安のある高齢者は、災害時に歩行が難しい状況に備えて車椅子やシルバーカーを準備しておくとよいでしょう。車椅子は避難所での移動や待機時にも役立ちます。
3. 食事に関する準備
災害時には食事の確保が困難になることが多いです。特に高齢者は、硬い食べ物が食べにくかったり、特別な食事制限がある場合があり、支給された食事が食べられないということもあります。避難生活中でも適切な栄養を摂取できるようにするために、各家庭で対策しておいた方が安心です。
- 柔らかい非常食: 避難所で提供される食事は、必ずしも高齢者にとって食べやすいものではありません。レトルトのおかゆ、スープ、ゼリー状の非常食、噛みやすいパンなど、消化がよく、噛みやすい食べ物を用意しておきましょう。また、栄養補助食品も持っておくと安心です。薬局などでも手に入ります!
- 栄養補助ドリンク: 必要な栄養素を補える栄養ドリンクやゼリー状の栄養補助食品は、手軽にエネルギーを摂取できるためおすすめです。特に長期間避難生活を強いられる場合、十分な栄養を確保できる準備が重要です。
4. 衛生・排泄のサポート
避難生活では、トイレの確保や衛生環境が不十分な場合があります。仮設トイレの多くは大きな段差があり、足の不自由な高齢者にとっては用を足すだけでもとても大変な作業。トイレ問題は非常にストレスになりやすいので、快適に過ごせるための工夫が必要です。
- 簡易トイレやポータブルトイレ: 災害時にはトイレが使えない状況や、避難所のトイレが混雑することがあります。自宅や避難場所でのトイレ利用が難しい場合に備えて、簡易トイレや携帯トイレを準備しておくと、排泄問題が解消されます。
- 大人用おむつや尿漏れパッド: 長時間トイレに行けない状況に備えて、大人用のおむつや尿漏れパッドも準備しておきましょう。トイレが遠い場合や混雑時に役立ちます。
- 消毒液・ウェットティッシュ: 避難所では衛生環境が不十分なことも多いため、手洗いやトイレ後の消毒ができるアイテムを携帯しておくことが重要です。ウェットティッシュやアルコール消毒液があると、清潔を保ちやすくなります。
5. 睡眠環境の確保
避難所では寝床の確保が難しい場合があります。避難所で「寝られない」という悩みは、多くの高齢者の方から聞く相談でした。若い人ほど体力がない高齢者にとっては、質の良い睡眠は健康維持のために欠かせません。
- 寝袋やエアマット: 避難所では床が硬いことが多いため、体への負担を軽減するために、エアマットや寝袋が役立ちます。特に体が痛くなりやすい高齢者は、できるだけクッション性の高いものを選びましょう。
- 枕やネックピロー: 慣れない環境で少しでも快適に過ごせるよう、普段使っている枕(同じものの予備)や携帯用のネックピローを準備しておくと、眠りやすくなります。
6. コミュニケーション手段
災害時に孤立してしまうと、助けを求めるのが難しくなります。家族や支援者と常に連絡が取れるように、コミュニケーション手段の確保も忘れずに行いましょう。
- 携帯電話とモバイルバッテリー: 高齢者にとって携帯電話は、災害時に家族や支援者と連絡を取るための重要なツールです。簡単に操作できるシニア向け携帯電話やスマホを準備し、充電切れを防ぐためにモバイルバッテリーも必ず持っておきましょう。また、普段から使っておくことも大事です。
- 家族や近隣の人との連携: 事前に家族や近所の人と、避難時の連絡方法や合流地点を確認しておくことが重要です。高齢者は移動が遅れることがあるため、誰かがサポートに回れるよう計画しておくと安心です。
7. ストセス軽減用のもの
高齢者は避難生活の中で、普段の生活リズムが崩れ、強い不安感やストレスを感じることが多いです。少しでも安心感を保てるアイテムを持参することで、精神的な負担を軽減できます。
- 個人の趣味用品や家族の写真: 趣味に使う小物や家族の写真など、精神的な安心を得られるものを持っておくと、避難生活の中でのストレスを少しでも和らげることができます。
- 防犯ブザーやホイッスル: 避難所内や移動中に危険を感じた場合、すぐに周囲に助けを求められる防犯ブザーやホイッスルは、心理的な安心感にもつながります。
ご家族に高齢者がいる方は、ぜひ本記事を参考にして、しっかり備えてください!