災害時、家族とはぐれたらどうすればいい?

家族と逸れたら
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大規模な災害時、特に地震や津波の発生直後は混乱が生じやすく、家族とはぐれてしまうことがあります。このような緊急時には、冷静に行動し、安全を確保することが第一です。ここでは、家族とはぐれた際にどう対処すべきか、具体的なデータや事例を基に説明します。

家族とはぐれた時のステップ

1. まずは安全確保が最優先

災害時、最初にすべきことは自分の安全を確保することです。自分が無事であれば、その後の家族との再会や連絡がスムーズに進みます。倒壊した建物や火災、津波の危険がある地域では、迅速に避難し、避難場所へ向かうことが重要です。

実際のデータ

  • 東日本大震災(2011年)では、約18,500人が亡くなりましたが、多くの方が津波の直後に避難が遅れたためでした。家族と離れた瞬間に一人でも安全な場所に避難する行動が、多くの命を救ったとされています。
  • 熊本地震(2016年)でも、地震直後に混乱が生じましたが、避難所に早めに到着した人々は、比較的早く家族と合流できたという報告があります。

2. 事前に家族で「避難場所」と「連絡手段」を確認する

災害時に家族とはぐれた場合に備えて、事前に避難場所と連絡手段を確認しておくことが重要です。

具体的な対策

  • 避難場所の確認:家族全員であらかじめ集合場所を決めておくと良いです。例えば、近くの学校や公民館などの避難場所を決め、「最悪の場合、ここに集合しよう」という合意を取っておくことが大切です。
  • 非常時の連絡手段:災害時には電話がつながりにくくなるため、緊急連絡先メッセージアプリ、あるいは災害用伝言板サービスを利用する準備が必要です。

事例

  • 東日本大震災では、NTTの「災害用伝言ダイヤル(171)」や「災害用伝言板(web171)」が利用され、安否確認がスムーズに行われました。これを活用するためには、事前に使い方を家族で共有しておくことが重要です。

3. 避難所での合流方法

災害時、家族がそれぞれ違う避難所に避難する可能性もあります。避難所に到着したら、まずはその場所の名簿に名前を書き、他の避難所や関係機関に自分の無事を伝えることが大切です。

避難所での実例

  • 阪神・淡路大震災(1995年)では、多くの避難者が避難所に避難しましたが、避難所同士での情報共有がうまく機能せず、家族が再会するまで数日かかったケースもありました。そのため、避難所での安否情報を確認できる仕組みが今では整っています。
  • 熊本地震(2016年)では、避難所に設置された「名簿」が活用され、避難者が家族と再会するまでの時間が短縮されました。

具体的な対策

  • 避難所に着いたら、必ず名簿に自分の名前を記入し、できるだけ安否情報を伝える手段を確保しましょう。これにより、他の避難所にいる家族がその情報を確認できます。

4. 家族と再会するまでの間にできること

避難所にいてもすぐに家族と再会できないこともありますが、焦らずに行動することが大切です。避難所や関係機関での情報共有が進むにつれ、再会の可能性が高まります。

事例

  • 東日本大震災では、数日後に避難所間の情報共有が進み、家族が再会できたケースが多く報告されています。多くの場合、避難所の名簿や掲示板、インターネットを使った伝言サービスが役立ちました。

具体的な対策

  • 避難所にいれば、必ず行政やボランティアの指示に従い、情報を集めましょう。また、避難所にいる他の人たちとも情報を交換することで、家族の所在についての手がかりが得られることもあります。

5. 災害用伝言サービスの利用方法

災害時には通信回線がパンクしやすいため、災害用伝言サービスを活用することが有効です。電話が使えない場合でも、メッセージを残しておくことで、家族や友人が確認することができます。

具体的な利用方法

  • 災害用伝言ダイヤル(171):電話から「171」にダイヤルし、自分の番号を入力して伝言を残すことができます。家族も同じように「171」にかけて番号を入力すると、伝言を聞くことが可能です。
  • 災害用伝言板(web171):インターネットを利用して、web上に安否情報を残すことができるサービスです。

事前に家族で準備できること

災害時に家族とはぐれてしまう可能性に備えて、事前に準備しておくことは非常に重要です。以下のような具体的な準備を行うことで、万が一の際にもスムーズに対応しやすくなります。

1. 避難場所の確認と合意

事前に、家族全員で避難場所を確認し、どこに集合するかを決めておくことが大切です。

  • 自宅近くの避難場所:学校、公民館、地域の避難所など、自宅から最も近い避難場所を決めておきます。
  • 仕事や学校の近くの避難場所:自宅にいないときに災害が発生する可能性もあるため、各メンバーの職場や学校の近くの避難場所も確認しておきます。
  • 複数の集合場所:場合によっては避難場所が使えないこともあるため、第1候補と第2候補を設定しておくと安心です。

2. 連絡手段の確認

災害時には、電話がつながりにくくなることが多いため、事前に家族で使える連絡手段を確認しておきましょう。

  • 災害用伝言ダイヤル(171):災害時に使える電話による伝言サービスです。これを利用するために、事前に家族全員で使い方を練習しておくと安心です。
    • 例えば、「自宅に無事に到着した」や「避難所に避難した」など、具体的なメッセージを残す方法を確認しておきましょう。
  • 災害用伝言板(web171):インターネットを使った災害時の伝言板も利用可能です。家族全員がスマートフォンやパソコンからアクセスできるように、利用方法を理解しておくことが重要です。

3. 緊急連絡先の共有

電話やインターネットが使えない場合でも、信頼できる第三者を通じて連絡が取れるように、緊急連絡先を事前に決めておきます。

  • 親戚や友人:家族以外の信頼できる人に緊急連絡先として頼んでおき、災害時に連絡がつかない場合に情報を伝えてもらえるようにします。
  • 職場や学校:職場や学校にも、緊急時の連絡先を登録しておきましょう。

4. 家族の安否確認カードを作成

家族全員が携帯できる「安否確認カード」を作成しておくと、災害時に役立ちます。

  • カードの内容
    • 名前
    • 住所
    • 緊急連絡先(携帯電話番号や災害用伝言サービスの番号)
    • 合流する避難場所の住所
  • 防水ケースに入れて持ち歩く:カードを防水ケースに入れて、日常的に持ち歩くことで、いつでも確認できるようにしておきます。

5. 非常持ち出し袋の準備

家族全員が非常持ち出し袋を準備し、いざというときにすぐに持ち出せるようにしておくことが大切です。

  • 内容物
    • 水、食料(3日分)
    • 携帯充電器、バッテリー
    • 常備薬や応急手当キット
    • 懐中電灯、ラジオ
    • 家族の写真(再会時の確認用)
    • 家族の連絡先や避難場所のメモ:スマホが使えない場合でも、紙に書かれた情報があれば安心です。

6. 防災訓練への参加

地域で行われる防災訓練に家族全員で参加することで、実際の災害時にどのように行動すればよいか、具体的なイメージを持てるようになります。

  • 避難経路の確認:訓練を通じて、家族で避難経路を確認し、どのルートを使って避難するか決めておきます。
  • 役割分担の確認:子供や高齢者がいる場合は、誰がどのようにサポートするか、役割分担を話し合っておくとスムーズです。

7. 家族の連絡方法を決めておく

災害時に家族全員が冷静に行動できるよう、具体的な連絡方法やルールを事前に決めておきましょう。

  • メッセージアプリの活用:LINEやWhatsAppなど、インターネット経由で連絡できるメッセージアプリを利用する場合、どのアプリを使うかを決め、グループチャットを作成しておくと便利です。
  • 連絡の優先順位:まずは一番安全な場所に避難した後、家族に連絡を取るというルールを決めておくと、無駄な心配を避けられます。

8. 家族会議を定期的に行う

災害への備えは定期的に見直すことが大切です。特に家族構成や生活環境が変わった場合には、事前の準備をアップデートする必要があります。

  • 避難場所や連絡方法の再確認:新しい避難場所や最新の緊急連絡方法について、年に1回程度、家族全員で確認しましょう。
  • 非常持ち出し袋のチェック:非常持ち出し袋の中身も定期的に見直し、古くなった食料や水などを交換しておきます。

まとめ

災害時に家族とはぐれた場合、まずは自分の安全を確保し、事前に決めた避難場所へ向かうことが重要です。避難所では名簿への記載を忘れず、災害用伝言サービスや安否確認ツールを活用して、家族との再会を目指しましょう。過去の震災から得られた教訓を元に、事前の備えと冷静な行動が、家族の安全と再会を確実なものにします。

また、事前に避難場所の確認、連絡手段の確保、緊急連絡先の共有、非常持ち出し袋の準備などを行うこともとても重要です。日頃から家族全員で防災意識を高め、訓練や家族会議を通じて備えることで、万が一の際にも迅速かつ安全に行動できるようになります。

わたしたちについて
株式会社ニコラス
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防臭に特化した災害用トイレを開発している会社です!
私たちは災害用トイレセットを開発・販売している会社です。元々は、愛知県の地元の電気屋さんでしたが、現在は自分たちで開発した防臭モコモコ泡スプレー「シューポン」(特許技術)を使って、世の中の悩みを解決する商品作りに励んでいます。困ったことに遭遇した時、困ったままで我慢しない、して欲しくない。 そのために私たち「ニコラス」があります。
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