災害時、仮設トイレの知られざる7つの問題点、デメリットとストレス
災害時には、水道や電気などのインフラが寸断されることが多く、トイレの利用が困難になるケースがあります。そのため多くの避難所や被災地で「仮設トイレ」が設置されますが、仮設トイレには多くのデメリットや、それに伴うストレスがあります。
この記事では、災害時に仮設トイレを利用する際のデメリットや、それがもたらすストレス、その解決方法について詳しく解説します!
仮設トイレ利用時の知られざる問題点・デメリット
1. 【衛生状態の悪化】
仮設トイレの最大の問題は、衛生状態の悪さです。災害時には上下水道が寸断されることが多く、トイレの汚物が処理されないまま溜まってしまうことがあります。特に、災害初期には十分な清掃や消毒が行き届かず、悪臭が漂い、汚物が溢れることもあります。このような環境は感染症のリスクを高め、利用者にとって大きなストレスになります。
デメリットとストレス:
- 汚物が溜まることで悪臭が漂い、不快感が増す。
- 清掃が遅れると、衛生状態が悪化し、利用するたびに強い不快感を覚える。
- 汚れた状態のトイレを利用することによる精神的な負担が大きい。
2. 【プライバシーの欠如】
仮設トイレは、通常のトイレに比べて非常に簡素な作りで、遮音性やプライバシーの確保が十分でないことが多いです。トイレの中の音や匂いが外に漏れやすく、利用者は他の人に聞かれることを気にしてしまうことがあります。特に女性や高齢者、子供たちは、このプライバシーの欠如が大きなストレス要因となります。
デメリットとストレス:
- トイレ内の音や匂いが外に漏れるため、他人に気を使う必要がある。
- 簡易な構造のため、外からの視線が気になることがあり、十分なプライバシーが確保できない。
- 女性や高齢者にとって、特に精神的な負担が大きい。
3. 【利用環境の過酷さ】
仮設トイレは、通常屋外に設置されることが多いため、季節や天候によって利用環境が大きく左右されます。真夏の暑い時期や、冬の寒い時期には、仮設トイレ内の温度が非常に過酷な状況になることがあります。暑さや寒さが直に影響し、体調を崩すことさえあります。
デメリットとストレス:
- 夏はトイレ内が高温になり、利用中に汗だくになることがある。
- 冬はトイレ内が極端に冷え込み、利用するたびに体が冷え切ってしまう。
- 天候が悪い日には、トイレまでの移動や使用中に雨風に晒されることがある。
4. 【長時間の待ち時間】
災害時には、トイレの数が圧倒的に不足することが多く、仮設トイレの前には長い列ができることがあります。特に避難所では多くの人々が限られたトイレを利用するため、頻繁に長時間の待ち時間が発生します。急いでトイレを使いたいときに列に並ぶストレスや、時間に追われる状況が、被災者にさらなる不安と疲労感を与えます。
デメリットとストレス:
- トイレの数が少ないため、長時間並ぶ必要があり、排泄を我慢することになる。
- 特に急な便意や尿意がある場合、待つことが精神的にも身体的にも大きな負担となる。
- 高齢者や体調が悪い人にとって、長い待ち時間は非常に過酷。
5. 【夜間の利用が困難】
仮設トイレは、夜間の照明が十分でないことが多く、暗闇の中で利用することになります。避難所では、停電のために夜間のトイレ利用が特に危険で、不安感が募ることがあります。女性や子供、高齢者にとって、暗い中でトイレまで行くことや、仮設トイレ内での安全が心配されることが多く、これも大きなストレス要因です。
デメリットとストレス:
- 夜間、トイレまでの道が暗く、転倒や事故のリスクが高まる。
- 仮設トイレ内に十分な照明がなく、使いづらい上に不安を感じる。
- 女性や子供は、夜間の安全性に対して特に敏感で、利用を避けることがあり、健康にも影響が出る。
6. 【身体的な負担】
仮設トイレは、通常のトイレに比べて使い勝手が悪いことが多く、特に高齢者や障がいのある人々にとっては大きな負担になります。便座が不安定だったり、手すりがないためにトイレに座ることや立ち上がることが難しい場合があります。特に身体的に弱い人にとって、仮設トイレの使用は大きなストレスと身体的負担を伴います。
デメリットとストレス:
- 高齢者や障がい者にとって、仮設トイレの便座が低く、立ち上がるのが難しい。
- 手すりがないため、バランスを崩して転倒するリスクがある。
- 身体的に弱い人は、トイレの使用が負担となり、便秘や健康問題を引き起こす可能性がある。
7. 【心理的なストレスと不安感】
仮設トイレの使用に伴うストレスや不安は、心理的にも大きな負担となります。特に女性や子供、高齢者は、トイレの汚さやプライバシーの欠如に対して強い抵抗感を持つことが多く、トイレを使いたくないという感情が生じやすくなります。結果として、排泄を我慢してしまい、健康を害することもあります。
デメリットとストレス:
- トイレが不衛生なため、できるだけ使用を避けたくなり、排泄を我慢することがある。
- 仮設トイレの使用に対する抵抗感が強まり、心理的な負担が大きくなる。
- 特に女性は、トイレの汚さやプライバシーの欠如に対して強いストレスを感じやすい。
結論・解決方法
災害時の仮設トイレは、生活の必需品として欠かせない一方で、多くのデメリットとストレスを引き起こす可能性があります。衛生状態の悪化やプライバシーの欠如、身体的な負担、そして心理的なストレスが複合的に作用し、避難生活をさらに困難にします。
もし可能であれば、各自で「災害用トイレセット」を用意しておくことをおすすめします!
一見、公的機関が設置する「仮設トイレ」の方が「災害用トイレセット」よりもしっかりしているように見えますが、プライバシーや悪臭問題を考えると、やっぱり自宅で安心して用を足せる「災害用トイレセット」で用を足したほうがストレスがずっと少なく済みます。
災害用トイレセットが用意してあるメリットはとてもたくさんあります!
- 災害時も、自宅の使い慣れたトイレを使える
- わざわざ避難生活を送らないでいい
(トイレ問題が解決すれば、在宅避難が可能) - 清潔に、ニオイを気にせず使える
- 夜間や早朝でも気にせず使える
- 他人とシェアしなくて済むので、感染症リスクが低くなる
- 順番待ちしないで良い
- 慌てず、自分のペースで用を足せる
今まだ家に「災害用トイレセット」を用意していない人は、食料、水と合わせて必ず用意しておきましょう!(参考:『防災で最も大事な3つの備え:水、食料、トイレ』)
災害用トイレは過去の被災者が選ぶ、「用意していなくて後悔した備蓄品・防災グッズ」のトップです。これがあるだけで被災後の生活がとても楽になるし、仮設トイレよりもずっと安心して用を足せるようになるので、各家庭で一つは用意しましょう!